東洋医学 五液
以前、肝の液は涙と書いた気がします。
今日は、五つの液で、ご紹介します。
五液は
涙、汗、涎、涕(鼻水)、唾
五行に当てると
木(肝) 涙
火(心) 汗
土(脾) 涎
金(肺) 涕(はなみず)
水(腎) 唾
肝の液は涙
悲しいのに、涙が出ない。
または、前までは泣かなかったのに、少しのことで涙が出るのは、肝になんらかの異常や障害が起こっています。
ドライアイなどの目の障害も肝の病理です。
心の液は汗
汗の異常は、心の病症です。
汗の出すぎや、暑い夏に汗が出ない、寒い冬に汗をかいている、
冷たいものを食べて汗をかく、のぼせ、ホットフラッシュ、緊張して汗がでるような症状は、心の病理です。
心は「君主の官」で、生命活動の中枢ですから、少陰心系の経穴に直接鍼を刺したり、お灸を据えたりせず、相剋関係の腎経や、相生関係の肝経、原穴、八兪穴、などで、治療します。
脾の液は涎
ここで涎は、口の外に流れでると涎といいます。
口内から排出され、口内にあるうちは唾です。
老年期に涎が流れでたり、赤ちゃんや幼年期の子供も涎が垂れていることがあります。
脾臓、脾経、胃経に病症がある時に
起こりやすいです。
バガボンド(井上 雄彦さん著)のなかで、宮本武蔵の養子の宮本伊織が、幼い頃、字を教えてと宮本武蔵に願い、字を書くのに集中して、涎を垂らしているシーンがあります。とても聡い子で、剣術や書に熱心に取り組みました。
これは、脾は思慮を司るという、土の気質の特徴が出ているのかななど、考えを巡らせてしまいます。😄
肺の液は涕
アレルギー性鼻炎、風邪などでは鼻水が出ます。
アトピー性皮膚炎では、皮膚を主る肺の症状が出た時、皮膚から滲出液が出ます。とても辛い症状です。
皮膚からの滲出液は、肺の病理関係である大腸の症状かなとおもっております。
また、悲しみに暮れ涙した時も鼻水が出ます。
肺経、大腸経の病症です。
唾は腎の液
唾は腎の液です。
唾が出て、涎になり口から流れ出す、また、唾が出ず味覚が鈍感になる、唾が出ないのは腎や膀胱経の病症です。
唾は腎の精で、唾を飲むと腎の気が養われるそうです。
ドライマウスも腎の病症です。
治療では、オトガイ付近を刺激したり、腎は耳に開竅しますから、耳の周りの経穴を使ったりします。
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