ミルラ
和名は没薬です。
中東のソマリアのみに生育する、香りのする葉と、白い花をつける底木です。
新約聖書では、イエスキリストの誕生の際にフランキンセンスと共に捧げられたり、イエスキリストの遺体にかけるために、100ポンド分の没薬とアロエを用意するように、ニコデモが命令したと書かれています。
旧約聖書でも、モーセがエジプトを去るときに没薬を持って出国したので、イスラエルの民は礼拝を続けることができました。
エジプトでは、ミルラを、燻蒸剤や化粧品、癒しの効果がある香膏に使います。
「キフィ」という、薬用効果もある香水の材料でもあります。
ミイラを作るときに、遺体の腹部に、ミルラとカシア剤を詰めて縫い合わせました。
ギリシャ伝説では、キプロス王の娘で、芳香植物(マートル)に姿を変えられた、ミルラの涙からこの植物が生まれたと言われています。
ミルラは「メガリオン」という香膏の材料で、身体を温めて、気分を和らげる効果があります。
紀元前450年頃まで、ギリシャやローマでは、「スムシム」という、ミルラと百合を混ぜた軟膏が好んで使われていました。
ヘロドトス、テオフラストス、ディオスコリデス、プリニウス、などの作家達は、ミルラの殺菌作用を褒め讃えています。
チベット医学では、現在も、ストレスを取り除いたり、神経障害を治療する処方に、ミルラを薬用の蒸気を吸入したり、マッサージオイルで使用します。
霊性と結びつく香りとされています。
本来の純粋な自分の本質に近づき、魂の目的の成就を助けます。
チャクラは第一チャクラ、第七チャクラに主に働きます。
東洋医学的には、陰陽両方の性質があります。
土性、金性の質を持ち、経絡や臓腑では、脾胃や、肺大腸系です。
浄化作用、健康回復、体力増強、鎮静、鎮痛、緩和、精神高揚作用、シワ防止、などがあります。
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